一般貨物運送業許可=運送業許可を要件として、人の要件があります。人の要件は多く分けて次の通りです。
- 申請者
- 運転手
- 運行管理者
- 整備管理者
申請者について
申請者とは個人事業主の場合は事業主、法人の場合は役員全員のことを指します。申請者は欠格事由に該当すると申請できません。欠格事由とは簡単に説明すると直近5年間で何か法律に違反などして刑が執行されたり、行政処分を受けていないかということです。
具体的には、貨物自動車運送事業法や道路運送法、道路交通法などの関係法令違反による処分歴、過去の運送業許可の取消処分、暴力団関係者である場合などが挙げられます。これらに該当すると一定期間は新たな許可申請ができないため、事前確認が重要です。
また、法人申請の場合は代表者だけでなく役員全員が審査対象となる点に注意が必要です。役員の一部でも欠格事由に該当すると、法人全体として許可を取得できません。
運転手について
運送業許可では運転手においても一定の要件があります。
- 営業所の車両台数以上の常勤の運転手がいること
- 運転手は社会保険、労働保険に加入済みも若しくは加入予定であること
- 派遣社員や出向社員やパートタイマーの場合は2か月を超える雇用契約を結んでいるか
- 日雇い、アルバイトでないこと
さらに、運転手は有効な運転免許証を保有していることはもちろん、重大事故歴や免許停止歴が多い場合には安全運行体制の観点から問題視される可能性があります。
加えて、近年は働き方改革や改善基準告示への対応が重視されており、拘束時間・休息時間・連続運転時間の管理体制が整っているかも審査や巡回指導で確認されます。単に人数を揃えるだけでなく、労務管理体制の整備が不可欠です。
運行管理者について
運送業許可を申請するには運行管理者を営業所ごとに1人以上置かなくてはなりません。運行管理者とは運行の安全を確保する業務を行う者です。運行管理者になるには運行管理者試験に合格するか、5年以上の運行管理の実務経験を有しかつ運行管理者の講習を年1回通算5回以上(1年のうちに複数回受講しても1回として計算)受ける必要があり、運行管理者基礎講習を修了している必要があります。
運行管理者は、点呼の実施、運転者の健康状態の把握、過労運転の防止、事故防止教育の実施、運行記録の管理など、安全運行の中核を担う重要な役職です。そのため名義貸しは認められず、実際に営業所で常勤し業務を行わなければなりません。
また、車両台数が増えると必要な運行管理者の人数も増加します。一定台数ごとに補助者ではなく有資格の運行管理者配置が求められるため、事業拡大時には人員計画も重要になります。
整備管理者ついて
営業所ごとに整備管理者を1人おく必要があります。整備管理者も確保できていないと運送業許可申請できません。整備管理者になるためには以下の要件のどちらかを満たす必要があります。
- 自動車整備士3級以上の資格を有している
- 運送業許可を持つ運送事業者で、車両の点検整備などの実務経験が2年以上、かつその運送事業者から実務経験の証明がもらえること
整備管理者は、日常点検・定期点検の計画作成や実施管理、故障車両の対応、整備記録の保存などを担当し、車両の安全確保を担う責任者です。適切な整備管理が行われていない場合、重大事故や行政処分につながる可能性があります。
なお、外部整備工場へ点検整備を委託する場合でも、社内の整備管理責任体制そのものは必須であり、整備管理者の選任義務は免除されません。
まとめ
運送業許可申請の人の要件について簡単に説明しました。運行管理者や整備管理者には誰でもなれるわけではなく、資格や実務経験が必要です。営業所の数や車両の数によっては必要な運行管理者や整備管理者の人数が変化します。
今回説明は割愛しましたが、運送業許可取得には法令試験に合格する必要があり、個人であれば事業主、法人であれば常勤の役員1人が受験します。申請の際にはこの法令試験を受験する人も確保する必要もあります。








