建設コンサルタントは、道路・河川・上下水道など社会インフラの計画・調査・設計を中心に、開発・防災・環境保護等についてコンサルティングを行う事業者(場合により個人を含む)です。顧客が官公庁および民間企業である点も特徴です。本記事では、国土交通大臣登録の概要、登録部門、登録のメリット、登録要件、申請の流れ、必要書類、登録後の義務までをまとめます。

 

建設コンサルタントとは

私たちの生活や経済活動は、道路や鉄道などをはじめとする各種インフラに支えられています。インフラ整備を担うのは国や地方公共団体、建設コンサルタント、建設会社であり、なかでも建設コンサルタントは調査・計画・設計・施工管理など幅広い業務を担当します。

 

建設コンサルタントに求められる役割

品質の高いインフラ整備や適切なコスト設定を実現するためには、建設コンサルタントによる高度な知識・技術力が重要になります。

 

建設コンサルタント登録の概要

建設コンサルタントは、土木を主とする21の登録部門の全部または一部について、一定の要件を満たせば国土交通大臣の登録を受けることができます。なお、建設コンサルタントの営業は登録の有無に関わらず自由に行うことができます。

 

登録が実務上「おすすめ」される理由

登録がなくても営業は可能ですが、国や地方公共団体が公共事業を発注するうえで大きな安心材料となるため、登録は受けておく方がよいでしょう。

 

登録の有効期間

登録の有効期間は5です(更新が必要)。

 

建設コンサルタントの「21の登録部門」

国土交通省「建設コンサルタント登録規程」より、主な登録部門は次のとおりです。

 

21部門一覧

  • 河川、砂防及び海岸・海洋部門
  • 港湾及び空港部門
  • 電力土木部門
  • 道路部門
  • 鉄道部門
  • 上水道及び工業用水道部門
  • 下水道部門
  • 農業土木部門
  • 森林土木部門
  • 水産土木部門
  • 廃棄物部門
  • 造園部門
  • 都市計画及び地方計画部門
  • 地質部門
  • 土質及び基礎部門
  • 鋼構造及びコンクリート部門
  • トンネル部門
  • 施工計画、施工設備及び積算部門
  • 建設環境部門
  • 機械部門
  • 電気電子部門

 

建設コンサルタント登録のメリット

国土交通大臣登録を受けることで、事業活動・信用面で大きなメリットが期待できます。

 

公共事業の受注につながる

国や地方公共団体による公共事業(設計に係る業務)は、基本的に登録を受けた建設コンサルタント会社へ発注されることが多く、特に公募型プロポーザル方式では登録の有無が重要な判断材料になり得ます。

 

企業としての信用力が上がる

登録には要件を満たす必要があります。登録を受けていること自体が、一定の基準をクリアしていることの証明となり、対外的な信用力向上につながります。

 

建設コンサルタントの登録要件

登録を受けるには、主に次の要件を満たす必要があります。

 

技術管理者の設置

登録を受けようとする登録部門ごとに、当該部門に係る業務の技術上の管理をつかさどる専任の技術管理者を置く必要があります。

 

技術管理者になれる人

  • 技術士
  • 一級建築士(都市計画および地方計画部門に限る)
  • 技術士・一級建築士と同程度の知識および技術を有するとして国土交通大臣の認定を受けた者

※技術管理者は原則として、各登録部門に対応した選択科目で技術士法による第二次試験に合格して登録を受けている技術士であること、また常勤・専任が求められます(国土交通省HP参照)。

 

技術士とは(定義)

技術士法では、技術士を次のように定義しています。

 

(定義)第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。

※技術士法より抜粋

 

財産的基礎又は金銭的信用

以下の財産的基礎または金銭的信用が前提となります。

  • 資本金が500万円以上、かつ自己資本が1,000万円以上(法人)
  • 自己資本が1,000万円以上(個人)

 

欠格要件に該当しないこと

代表例として、成年後見関係、破産(復権なし)、一定期間内の刑の執行等、登録消除後一定期間内など、欠格要件に該当しないことが必要です。詳細は、国土交通省が公表する「建設コンサルタント登録規程の解釈及び運用の方針」等を確認しましょう。

 

建設コンサルタント登録申請の流れ

北海道開発局に対する建設コンサルタント登録は、概ね次の手順で進みます。

 

1.登録要件を満たす

登録部門ごとに技術管理者を確保し、財務要件や欠格要件を満たすか事前に整理します。

 

2. 必要書類を作成し、北海道開発局へ提出する

必要書類を揃え、窓口へ提出します。

 

3. 登録完了(有効期間は5年)

登録後は、更新時期(満了日の90日~30日前)も見据えて運用します。

 

必要書類(例)

※国土交通省ホームページ掲載内容をもとにした項目例です。提出前に最新様式・要否を必ず確認してください。

 

【登録申請時の主な提出書類】

  • 登録申請書
  • 建設コンサルタント業務経歴書
  • 直前3年の各事業年度における事業収入金額を記載した書面
  • 使用人数を記載した書面
  • 技術管理者証明書
  • 欠格要件に該当しない旨の誓約書面(法人の場合は法人・役員、個人の場合は本人・支配人等)
  • 略歴書(役員、本人・支配人、法定代理人等)
  • 所属する技術士等の一覧表
  • (法人の場合)一定割合以上の株主等の氏名・住所・保有状況等を記載した書面
  • 財務諸表(法人:貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、注記表 等/個人:貸借対照表、損益計算書 等)
  • (法人の場合)登記事項証明書
  • 営業の沿革を記載した書面
  • 団体所属がある場合は団体名・所属年月日を記載した書面
  • 技術管理者に関する添付書類一式

 

登録後の義務

登録は「取ったら終わり」ではなく、登録後も定期提出・変更届・廃業届といった届出・報告が必要です。

 

現況報告書の提出

登録を受けた建設コンサルタントは、毎事業年度終了後4か月以内現況報告書等を提出します。

  • 法人:現況報告書、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書(注記表)
  • 個人:現況報告書、貸借対照表、損益計算書

 

変更に係る届出(例:30日以内)

商号・名称、営業所の名称・所在地、資本金額や役員、登録部門・技術管理者の氏名、他の営業・事業の種類など、一定の変更があった場合は所定期限内に届出が必要です。

 

廃業等の届出

死亡、合併、解散、登録部門の営業廃止、技術管理者不在となり代替者がいない場合など、事由に応じて所定期限(30日以内/2週間以内など)で届出が必要です。

 

関係法令

建設コンサルタント登録規程

建設コンサルタント登録規程の解釈及び運用の方針

 

手続先(北海道の場合)

窓口

北海道開発局 事業振興部 建設産業課
(札幌市北区北8条西2丁目 第1合同庁舎)

 

手数料

無料

 

建設コンサルタント登録申請のサポートは当事務所行政書士へ

当事務所では、建設コンサルタント登録に関して手続きの代行、書類作成、アドバイスを行っております。要件整理から提出書類の整備まで、面倒で複雑な手続きはぜひご相談ください。

 

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