回送運行許可とは
車検切れの自動車、抹消済みの自動車や一度も登録を受けていない自動車は公道を走ることができません。しかし、回送運行許可を受けることにより自動車の回送を業とするものが、その業務を行う場合に限り自動車の回送が可能になります。赤ナンバーやディーラーナンバーとよばれるもので、赤枠で囲われたナンバープレートを使う点が特徴的です。。
一方、車検切れ車両を一時的に移動させるなどする場合は、市区町村で取得する臨時運行許可(仮ナンバー)を利用する点が大きな違いです。仮ナンバーとは、ナンバープレートに赤斜線が入っているものです。
回送運行許可の種類
回送運行許可には3種類あります。以下の通りです。
- 製作・・・メーカー等が製作した自動車の運搬をいいます。
- 販売・・・中古自動車販売業者等の販売に伴い必要になる運搬をいいます。
- 陸送・・・他社からの依頼で行う運搬をいいます。
- 特定整備・・・車検のために行う運搬をいいます。
実務上は「製作・販売・陸送・特定整備」の区分ごとに許可要件や実績基準が異なり、自社の事業内容に該当する区分を正確に選択することが重要です。誤った区分で申請すると不許可となる可能性があります。
これらの許可を受けるには一定以上の製作や販売の実績が認められること、陸送業においては依頼者と回送契約を結んでいること、回送許可に関する管理責任者を選任できるなど一定の要件が必要です。また、審査基準は各地方運輸支局によって異なります。
さらに、営業所の体制、運転者の確保状況、法令遵守体制なども審査対象となり、帳簿管理や番号標の保管体制が不十分な場合は許可が下りないことがあります。
回送運行許可の有効期限
回送運行許可の有効期間は原則5年間です。ただし、必要により短縮することも可能です。更新申請は有効期限満了前に行う必要があり、期限を過ぎると再度新規申請となるため注意が必要です。
回送運行許可証と番号表の有効期限
回送運行許可証とは回送ナンバーについて交付される証明書です。回送運行を行う際はその車内に搭載する必要があります。番号表とはナンバーのことです。許可証と番号表の有効期限はどちらも最長5年です。
番号標の紛失や盗難があった場合は、速やかに運輸支局へ届出を行う義務があります。未届出のまま不正使用が生じると行政処分の対象となる可能性があります。
新規許可基準
回送運行許可の種類によって異なります。
| 製作 | 許可申請を行った日の直前3か月における月平均製作台数が10両以上 |
|---|---|
| 陸送 | 許可申請を行った日の直前3か月における月平均陸送台数が30両以上であり、回送業で常用運転者が7名以上 |
| 販売 | 許可申請を行った日の直前3か月における月平均販売台数が10両以上 |
| 特定整備 | 許可申請を行った日の直前1年間の法第35条の臨時運行許可に基づく運行実績が7台以上 |
これらの実績は客観資料(売買契約書、作業記録、請求書等)で証明する必要があります。証明資料が不足すると審査が長期化するため、事前準備が重要です。
回送運行許可の申請の流れ
大まかな流れは以下の通りです。
- 回送運行許可の申請書の作成
- 申請書を運輸支局に提出して審査(審査期間は約40日)
- 補正対応
- 問題なければ回送運行許可取得
- 回送運行許可番号標貸与申請
- 自賠責保険に加入
- 回送運行ナンバーの貸与
申請時には登記事項証明書、事業実績資料、管理責任者の選任書類、運転者名簿など多数の添付書類が必要となります。書類不備は審査遅延の原因となるため専門家への事前相談が有効です。
まとめ
回送運行許可について大まかに説明しました。似たようなものに仮ナンバーの取得がありますが、ナンバーを借りるたびに手続きが必要なため回送運行許可を取得した方がいいでしょう。
回送運行許可は事業運営の効率化に直結する重要な許認可ですが、要件確認や書類準備には専門知識が求められます。取得を検討している場合は、行政手続に精通した専門家へ早めに相談することが円滑な許可取得につながります。
回送運行許可についてなにかございましたら、お気軽にご相談ください。








