会社の後継者を社外から選ぶ場合、どのような点に注意すればいいのでしょうか。ここでは、事業承継に備えて社外から人材をよび育てる場合のポイントについて説明していきます

 

社外から会社の後継者を探す方法

会社の今後を託す目的で人材を探す場合、できるだけ優秀な人物であることを期待します。人材の探し方にはいくつか方法がありますので、それぞれみていきましょう。

 

人脈を頼る

経営者同士や取引先などとの付き合いから人脈を辿り、優秀な人材を探す方法があります。ただし、現経営者自身が業務で多忙な中、人材探しを行う時間的余裕があるかどうかという問題に加え、似たような年代の経営者の繋がりから探そうとすると、どうしても後継者の年齢層も高くなりがちです。

 

このような場合は、趣味仲間や現経営者が相談している法律の専門家などを通して人材発掘してみることも検討してみましょう。人材は意外なところから見つかることが多々あります。

 

また、人脈による探索では客観的評価が不足しやすいため、経営経験、財務知識、業界理解などの基準を事前に整理し、候補者を多角的に評価する仕組みを設けることが重要です。

 

人材紹介サービスを利用する

公的機関の人材紹介サービスを利用して後継者を選ぶ方法もあります。たとえば、国により設置された「事業承継・引き継ぎ支援センター」というものがあり、中小企業・小規模事業者の後継者問題をフォローするサービスを展開しているのです。親族内承継などほか、第三者後継や後継者人材バンクに関する支援を受けることができるので、ぜひ参考にしてみましょう

 

このほか、民間のサーチファームやエグゼクティブ人材紹介会社を活用することで、経営経験を有する候補者を広く検討できる場合がありますが、報酬体系や利益相反の有無などを事前に確認する必要があります。

 

人材紹介サービスの仕組み

社外承継を対象とした人材紹介サービスでは、登録済の「後継者問題を抱える事業者」と「創業希望者」をマッチングする形で引き合わせます後継者を社外から探したい経営者と起業したい人材の希望を同時に解決することができる点が特徴的です

 

社外から人材を選ぶ時に注意すべきポイント

いくら社外に優秀な人材がいたとしても、まだ自社での勤務経験がないため、企業理念や業務内容、ポジションに応じた仕事の流れなどについてはまだ素人です。こういった人材を育成する際のポイントについて説明していきます。

 

特に社外人材は企業文化への適応が最大の課題となるため、現場経験・幹部会参加・取引先同行などを通じて段階的に信頼関係を構築する仕組みが必要です。

 

後継者に求められる素質

後継者候補には、まず自社に関するあらゆる知識や経験を育てるところから始めましょう。短期的に所属部署を変えて社内全体の業務を経験させ、最終的に会社としての全体像を把握できるまで育成したいところです。時間をかければ着実に育っていきますので、焦らず経験の機会を与えるようにしましょう。

 

また、後継者候補には経営センスも不可欠ですので、現経営者のアシスタントとして常に行動を共にし、普段どのような業務を行い、何が課題でどこを目指しているのかなど、経営者目線での経験をさせていくことで徐々に経営能力も身に付いていくでしょう

 

さらに、財務理解、資金調達能力、リスク管理能力、法令遵守意識なども現代の経営者には不可欠であり、外部研修や専門家の助言を通じて体系的に習得させることが望まれます。

 

育成が困難な素質

経営者に必要な素質のなかでも、経験だけでは補いきれないものがあります

  • 経営者になる覚悟:従業員や取引先に対する責任を負うこと
  • 責任感:引き受けたら全うする意思
  • 理解:経営理念の理解と共感
  • リーダーシップ:従業員の統率を図り目標に向かって引っ張っていく信念

これらの要素は、経験だけではなくその人が持って生まれた人間性や才能によるところも大きいため、現経営者としてはよく吟味して後継者候補を選ぶことが大切です

 

まとめ

日本政策金融公庫でも、「事業承継マッチング支援」というサービスを提供しています。これは、事業を譲り渡すことにフォーカスしたものですので、後継者探しというよりは事業の売却に近いといえるでしょう。

 

現経営者である自分自身が、社長交代となっても事業本来の形を残して継続していきたいのか、事業そのものを第三者に譲り渡すことで事業が消滅することを防ぎたいのか、そこから明確にして後継者選びに取りかかるといいかもしれません

 

当事務所では、事業承継にかかわる相談や業務を数多く承っていますので、もしお困りの場合はぜひ一度ご相談いただくことをおすすめします。

 

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