せっかく補助金申請を行っても、誰でも必ず採択されるわけではありません。審査に通った事業者だけが補助金を受けることができるのです。ここでは、補助金申請をしたのち不採択になってしまう原因について説明していきます。
不採択になりやすい原因とは
数多ある補助金は、どれも多様な書類を提出し審査を経て採択・不採択が決定されます。どの事業者も採択されるために入念な準備を行いますが、具体的にどのようなケースが不採択となりやすいのでしょうか。不採択になりやすい理由について整理してみましょう。
※補助金審査は「絶対評価」ではなく、限られた予算枠の中で優先順位を付ける相対評価で行われるのが一般的です。そのため、一定水準を満たしていても、他の申請者と比較して見劣りすると不採択になる可能性があります。
書類の不備
不採択になる理由として最も多いといわれているのが、書類の不備で、軽微な見落としや間違いが多いといえます。書類審査が重要であることを踏まえれば、書類の不備は避けなければいけません。たとえば次に挙げるような不備がよくみられますので気を付けましょう。
- 誤字脱字や記入漏れ
- 古い様式の申請書の使用
- 添付が求められる書類の不足 など
どれも基本的なことばかりですが、大変多くみられるパターンです。実務上は、形式要件を満たしていない段階で内容審査に進めず不採択となるケースも少なくありません。特に電子申請の場合、アップロード漏れやファイル形式違反により機械的に除外されることもあるため注意が必要です。
対象外とされている経費で申請している
意外とよくあるとされるケースが、対象外の経費で補助金申請をしてしまうというものです。公募要項をよく読めば対象外かどうかわかるのですが、読み飛ばしてしまったり思い込んでしまったりして、間違った申請をしてしまう事業者も一定数いるのです。
特に多いのが、交付決定前に発注・支払を行ってしまった経費や、汎用性が高すぎる備品(事務机・スマートフォン等)を補助対象として計上してしまうケースです。補助金は原則として「事業専用性」が厳しく見られます。
参考資料の添付が十分ではない
間違いのない申請を行いたいために、自分でいろいろな情報を調べて体裁の整った書類を作成する人も多いことでしょう。しかし、他の参考情報に基づいて作成した書類には個性がなく、事業及び事業者としての魅力が埋もれてしまう可能性も否定できません。そうならないためにも、以下のことを意識して、オリジナルで惹きつける書類作成を実現するよう努力しましょう。
- 他の事業者との差別化を意識する
- 事業内容を簡潔かつ明確に記載する
- 根拠に基づく将来的な見通しを記載する
- グラフなど視覚的効果を取り入れる
審査担当者も人間ですから、書類に目を通したときの印象や記載事項から受ける印象に頼るところがある点は否めません。したがって、審査担当者の目線に立ったつもりで自分の書類を見直し、読みにくくないか、魅力を十分伝えられているかなどチェックすることをお勧めします。
加えて、売上見込み・市場規模・価格設定などに第三者資料や自社実績を紐づけて説明できていない申請は、計画の実現性が低いと評価されやすい傾向があります。数値の裏付け資料は重要な加点要素です。
申請に再挑戦する場合の注意ポイント
補助金の審査に落ちた場合、担当事務局に問い合わせれば不採択となった理由を教えてもらえるようです。しかし、教えてもらえるのはあくまでも大まかな情報であり、詳細な不採択理由までは不明であることが多いといえます。それでも、何がいけなかったのか大枠で知ることができるので、審査に落ちてしまった場合は必ず理由を確認するようにしましょう。
不採択理由のヒアリングでは、「どの評価項目が弱かったのか」「形式要件か内容審査か」を切り分けて把握することが重要です。これにより、次回申請時の修正ポイントを明確にできます。
申請に再挑戦する場合
担当事務局から不採択の理由を教えてもらい、補助金申請に再挑戦することを考えるかもしれません。ただし、言われたことを修正するのは当然として、自分でも公募要項を再確認したり書類に盛り込むべき情報を再確認したりすることが大切です。特に事業計画の再現性は重要ですから、根拠があるか、筋道立てて説明できているか、注意してチェックすることをおすすめします。
まとめ
コロナ禍による影響がいまだ残るなか、企業は生き残りをかけて必死になっています。つまり、補助金申請において強力なライバルが多数存在するということなのです。新しい事業計画を立てる事業者もいれば、別の業種に転換を図ろうとする事業者もいることでしょう。いずれの申請も各々工夫を凝らして魅力的な提出書類を準備してきますので、再申請する場合も決して気を抜かず、緊張感を持って書類を作成し揃える必要があります。
当事務所では、会社設立関連業務のご依頼を数多くいただいていますが、その一環として補助金申請にかかわるアドバイスなども行っています。無料のご相談にも対応していますので、ぜひお気軽にご相談ください。








