事業を行っている以上、何らかの原因によって一時的な資金難に陥る可能性は否定できません。そのようなとき、日本政策金融公庫でつなぎ融資を受ける選択肢をとることも検討してみましょう。ここでは、つなぎ融資を受けるためのポイントと注意点について説明していきます。

 

つなぎ融資とは何か

つなぎ融資とは、将来的に入金が見込まれている資金(売掛金の回収、補助金・助成金の入金、融資実行予定額など)があるものの、その入金までの間に一時的な資金不足が生じる場合に、そのつなぎとして利用される短期的な融資を指します。恒常的な赤字補填を目的とするものではなく、「一時的・短期間」であることが前提となる点が重要です。

 

つなぎ融資を受けるときに重視したいポイントとは

日本政策金融公庫からつなぎ融資を受けるためには、なぜ追加で融資が必要なのか・返済のための原資は何なのか・提出書類に不備はないか、以上3点について特に事前準備を整えておくことが大切です

 

日本政策金融公庫における「つなぎ融資」の位置づけ

日本政策金融公庫には「つなぎ融資」という名称の専用商品があるわけではなく、実務上は追加融資や短期の運転資金融資として取り扱われるケースが一般的です。そのため、制度名よりも「資金使途の妥当性」「返済原資の明確性」が審査で重視されます。

 

つなぎ融資を必要とする理由を明確にする

本来であれば融資を受けなくても健全経営を維持できることが望ましいのですが、ある程度まとまった額が追加で必要になる事態に陥りそうな場合、積極的に融資を利用し苦しい局面を乗り切ることも大切です。

 

日本政策金融公庫につなぎ融資を申込む場合、「なぜ、つなぎ融資が必要になったのか」「いくら必要なのか」など、理由と金額を明確にするよう意識しましょう。つなぎ融資が必要になった背景を審査担当者に理解してもらうことは非常に大切ですから、できるだけわかりやすく書面化したり面談で伝えたりするなどの工夫も必要です。

 

つなぎ融資が想定される具体的な利用シーン

日本政策金融公庫でつなぎ融資として扱われやすい代表的なケースには、次のようなものがあります。

  • 大口取引の入金までに時間差がある場合
  • 補助金・助成金の交付決定後、実際の入金までの期間を埋める場合
  • 設備投資後、売上回収が本格化するまでの一時的な運転資金不足
  • 季節変動が大きい業種で、一時的に資金が不足する場合

 

つなぎ融資と通常の運転資金との違い

通常の運転資金は、事業を継続的に行うための資金として比較的長期で借り入れるのに対し、つなぎ融資は返済時期が明確に想定できる短期資金である点が大きな違いです。この違いを整理して説明できるかどうかが、審査では重要になります。

 

返済に充てる金銭の出所を明らかにする

借入れにおいて最も重要なのは「返せる見込みがあるのか」ということです。日本政策金融公庫という国の機関であっても、返済能力の有無については他の金融機関と変わらず重要視する点になりますから、自分の返済能力について納得してもらえることを念頭に必要書類を揃えることが大切です。

 

これまでの「販売から回収までの期間」や「回収率」「金額」などを根拠として、この先もいつ頃からいくらくらいの返済が可能になるのか、より具体的に示すほど審査担当者を納得させることができるでしょう

 

不備なく必要書類を揃える

追加融資が必要になる状況とは、時間的に余裕のある状況ではないことが想定されます。書類に不備があればその分融資を受けるタイミングも遅くなりますので、早い段階から必要書類を揃えていき、不備なく申込みにいたるよう丁寧に確認していきましょう

 

つなぎ融資で求められやすい追加資料の例

つなぎ融資の申込みでは、通常の融資書類に加えて、返済原資を裏付ける資料の提出を求められることがあります。具体的には、以下のような書類が判断材料として有効です。

  • 売掛金の請求書や契約書
  • 補助金・助成金の交付決定通知書
  • 資金繰り表(入金予定がわかるもの)
  • 直近の試算表や売上推移がわかる資料 など

 

つなぎ融資の可否を左右する注意点とは

日本政策金融公庫からつなぎ融資を受けるために、審査結果の可否を左右するとされる次のような点について事前に理解しておきましょう

 

赤字経営には注意

最も注意したいこととして、赤字決算や各種税金の滞納などがないかどうか、ということがあります。特に、日本政策金融公庫は国の機関であることから、各種税金の未納や滞納については厳しい見方をする傾向にあります。赤字だからこそ資金が必要だともいえますが、公庫側としては申込者の返済能力を客観的に判断しなければならないため、赤字決算はあまり印象が良いとはいえません。このような場合は、手元にある自己資金の額を明確にしたり、現在を乗り越えた先の事業収支が安定の見込みであることをアピールしたりすることが大切です。

 

返済原資が不明にならないよう注意

つなぎ融資は、一時的に資金不足に陥りそうなときの利用が多いという性質上、「返済できるか」がより重視されるといってもいいでしょう。先にも述べたとおり、なぜ資金が必要でどのようにして返すことができるのか、返済原資を具体的に伝えることができるか、あらかじめ根拠を明確にして申込みに望むことが重要です。たとえば、これから入金される予定の契約書面などを参考資料として提示することも、根拠として認められる可能性があるのでいい方法かもしれません。

 

審査に時間がかかりやすい点に注意

日本政策金融公庫は民間金融機関と異なり、つなぎ融資の審査に時間をかけるといわれています。本当に資金が必要なタイミングに間に合うよう、余裕をもって申込むことが大切です。

 

まとめ

「一時的な資金不足」にもいろいろなシチュエーションがありますが、この先の事業経営に継続性や収益性が認められれば、融資を受けることも可能だといえます。何よりも大切なのは「返すあてがある」ということを公庫側に理解してもらうことですから、根拠に基づき説得力を持たせた書類提出を心がけましょう。

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