現在の日本において経営者の高齢化は進んでいる傾向にあります。高齢になるほど現経営者の認知症や相続問題が現実的になっていくのも自然なことでしょう。

 

中小企業では経営判断や資金管理を経営者個人に依存しているケースも多く、認知症対策は事業継続そのものに直結する重要課題といえます。

 

ここでは、事業承継を前提にした経営者の認知症対策について説明していきます

 

現経営者が認知症になるリスクを想定する

特に小企業や個人事業では、経営者の代わりに事業を背負い遂行できる存在がいないことが多いため、経営者本人が認知症になってしまうと業務に大きな支障が生じます想定されるリスクとしては以下のような事柄が挙げられます。

 

経営者の判断能力が低下する

経営者が認知症になることの一番の弊害は、判断能力が著しく衰えることだといえます。日々新しいことが起き、随時対応していかなければならない会社経営において、判断能力の低下は日常業務だけではなく会社の将来設計にも影響を及ぼします

 

たとえば、利益を生んでいかなければならないのにその機会を損失したり、取引先に損失を与えてしまったりすることも想定しておくべきでしょう。重要な投資判断や資金繰り判断を誤ることで、短期間のうちに経営危機へ陥る可能性も否定できません。

 

経営者が契約行為を行えなくなる

新規に取引が成立したり更新したりするには、契約行為が不可欠です。もし、経営者が認知症になった場合、契約行為を行えなくなってしまいます。後継者を選んでも契約が実行できず、M&Aを検討していたとしてもやはり契約を実行できない事態になってしまうでしょう。会社としては業務が停滞する原因になりかねません

 

法的には意思能力を欠く状態で行った契約は無効となる可能性があり、取引安全の観点からも大きな問題となります。

 

物忘れにより社内にトラブルが発生する

認知症により物忘れの度合いが深刻になると、会議をしても話についていけなかったり、決まったことを後から思い出せず取り決めを実行できなかったりするかもしれません。このようなことが頻発すれば、従業員の間に不安が広がって転職してしまう人が出る可能性もあるため、人材の流出に繋がりかねないのです

 

こういった状態にいたる前に、早めに対策を講じておく必要があるでしょう。特に中核人材の離職は、技術承継や顧客関係の維持にも深刻な影響を及ぼします。

 

認知症の経営者の財産を動かせなくなる

小規模事業者や個人事業主の場合、経営者個人の財産を事業に貸し付けたり、本人名義の不動産を自宅兼事務所として使用したりする例が多々あります。

 

しかし、認知症になってしまうと、それ以降、経営者個人の財産を動かすことができなくなるため、事業資金や事務所の家賃などについて問題が発生することも考えられます

 

成年後見制度を利用した場合、財産管理は家庭裁判所の監督下に置かれ、柔軟な資金移動や事業判断が難しくなる点にも注意が必要です。

 

スムーズな事業承継のための認知症対策

事業承継を検討している場合も、認知症のリスク対策を行っておかなければなりません。少なくとも、誰を後継者とするか、事業承継後の会社をどのような体制で運営すべきかなど、決めておくべきことは公正証書にして残すなど、何らかの手を打っておきましょう。必要に応じて、家族信託や任意後見制度などの活用を検討すべきかもしれません。

 

具体的な対策については、事業承継の経験豊富な専門家に相談することをおすすめします。あわせて、株式の分散防止対策や議決権の整理、事業承継計画書の作成などを進めておくことで、認知症発症後も経営の空白期間を最小限に抑えることが可能になります。金融機関との事前協議や経営者保証の整理も、承継準備として重要な検討事項です。

 

まとめ

社長と従業員数名程度の小規模事業者や、一人親方の個人事業主の場合、いわゆるワンマン社長として自ら重要な役割を果たしているため、いざ本人が認知症になったときのリスクは非常に大きくなります認知症になってしまってからでは、あらゆる契約にサインすることができず、後継者に事業を引き継ぐこともできなくなってしまうでしょう

 

このような自体を回避するためにも、まずは当事務所まで一度ご相談ください。全国トップクラスの相談・依頼件数に基づく経験や、ご相談者様に対するヒアリングにより、適切な助言や必要業務の受付が可能になります。

 

経営者ご本人が認知症になってからでは対応できることも限られてきてしまいます。まだ健康なうちからご相談いただき「万が一に備えた準備をする」ことが理想的ですので、経営者として年齢を重ねてきたら早い段階でのお問い合わせをおすすめします

 

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